「桃の節句」と言われるひな祭り。
女の子のイベントとして、ひな人形を飾る家庭も多いでしょう。
今回は、ひな祭りを祝う代表的な食事である、
・菱餅(ひしもち)
・はまぐりの吸い物
・ちらし寿司
・ひなあられ
について、意味と由来を調べてみました。
それぞれの食べ物の意味と由来を知ると、
女の子の成長を願うために込められたメッセージが読み取れます。
ぜひ参考にして、ひな祭りをより良いものにしてくださいね。
ひな祭りの食事の意味と由来!
それでは、ひな祭りの代表的な食事の意味と由来を紹介します。
◆菱餅(ひしもち)
菱餅はひし形ではなく、元々は丸いお餅でした。
中国の3月上旬に行なわれる厄払いに、「上巴節」というものがあり、
母子草(ハハコグサ)を入れたお餅を食べるという風習が、
日本に伝わってきて、菱餅になりました。
現在のような形・色になったのは江戸時代の初期。
菱餅の独特の形には、魔除けの効果があると信じられていたため、
それを口にすることで、邪気から守っていたんですね。
菱餅の色にもちゃんと意味があります。
ピンク・白・緑の三色は、
・ピンク:桃の花
・白:残雪
・緑:若草
を表していて、
雪が溶け、草が芽生えて、花が咲くことを表現しています。
それぞれの色に練り込まれた実にも意味があり、
ピンクの「ヒシの実」は血圧を下げる効果、
白の「クチナシの実」は解毒する効果、
緑の「よもぎ」は血を増やす効果があります。
将来、丈夫な赤ちゃんを産めるように、
女の子の成長を願う気持ちが込められているんですね。
◆はまぐりの吸い物
はまぐりは、対の貝殻のみがキレイに合わさることから、
はまぐりの貝殻のように相性のいい結婚相手と結ばれ、
一生一人の男性と添い遂げられる、という意味が込められています。
江戸時代には夫婦生活がうまくいくようにと、
嫁入り道具として、
「貝桶」という1年分のはまぐりを入れたものを運ぶ風習がありました。
その風習の名残が現代まで残り、
ひな祭りに、はまぐりの吸い物を食べるということになったんです。
◆ちらし寿司
ちらし寿司は、ひな祭りの定番料理ですね。
華やかな色合いの具材が使われ、
春の行事らしい食事といえるでしょう。
ちらし寿司のポイントは使われている具。
エビは、腰が曲がるまで健康で長生きすること。
レンコンは、純潔であること、穴が空いているので見通しがきくこと。
さやえんどう豆は、元気でマメに働くこと。
といった意味が込められています。
元々、ひな祭りにちらし寿司を食べる風習があったわけではなく、
ちらし寿司はお祝いごと全般における定番メニューでした。
華やかなイメージがひな祭りに合うので、
現在も好んで食べられているというわけです。
◆ひなあられ
ひな祭りの定番といえるお菓子のひなあられ。
その昔、「ひなの国見せ」という風習があり、
人形を持って山や海へ行き、春の景色を人形に見せていました。
その時に、簡単に持って行けるおやつとして作られたのが、
「ひなあられ」なんです。
菱餅を砕いて作ったと言われていますが、
確かに、菱餅と同じ色が使われていますよね。
それぞれの色には、
・白:大地のエネルギー
・ピンク:生命のエネルギー
・緑:木々のエネルギー
といった意味があります。
ひなあられを食べて、それらの自然のエネルギーを体内に取り込むことで、
健康に成長できるという願いが込められているんですね。
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ひな祭りの食事の意味と由来!食べ物に込められたメッセージ! まとめ
ひな祭りに食べる食事の意味と由来を紹介しました。
今まで、意味や由来を知らずに、
なんとなく当り前のように食べていたのではないでしょうか?
ひな祭りで食べる食べ物に、
これほどに深い意味があったことにビックリしてしまいますよね。
今年のひな祭りでは、お祝いする女の子に、
食べ物の意味や由来を教えてあげてください。
そうすることで、ひな祭りの本当の意味を知ることができ、
有意義なお祝いになりますよ。